下村はるおの区政報告 第3号 (平成16年8月号)

各 位                             新宿区議会議員 下村はるお

ご無沙汰いたしておりますが、いつもご理解・ご指導いただき、誠にありがとうございます。

@ 皆様に区政報告第3号をお届けいたします。内容は6月9日に下村はるおが行いました代表質問の要旨です。なお、全文は区議会本会議質問(第3号の内容は上記のリンクと一部重複しています)に掲載いたしております。

A 9月5日に行われます、同封の「総会・区政報告会のご案内」もよろしくお願いいたします。

B 7月の参議院選挙におきましては、皆様には大変お世話になりました。自民党はご存知のように大変厳しい結果となりましたが、お蔭様で東京選挙区中川まさはるさんを無事当選することができました。

C 今後の予定ですが、本年試験的に再開した「新宿成田講」を来年1月16日(日)に正式に開催いたしたいと存じます。よろしくご予定に組み入れていただければ、幸いです。

D 予告いたしました下村はるおメールマガジンは、残念ながらウィルス対策でいまだ発行にいたっておりません。お詫びいたします。

記録的な猛暑のなか、どうぞ皆様くれぐれもご自愛くださいますよう、お祈り申し上げます。



下村はるお代表質問と中山弘子区長ほか答弁の要旨
               平成16年6月9日 本会議場
(注: 質問番号に対応するよう、答弁に番号を付しています)

私は昨年4月新宿区議会議員になりましてから、公的分野、すなわちパブリックセクターの活動について、いくつかの点を改めて学び直しました。第一に「いかなる理論で公的分野はその活動が正当化されるのか」、また「区民のニーズがあれば、どんな分野でも、公的分野として自治体が直接取り組む必要があるのか、」という点、第二に「公的部門は社会的に弱者になった人々を一定の水準まで引き上げる、自立した後は市場経済システムの中で、本人の自助努力にまかせる」という「セーフティーネット」の考え方、第三に自治体の公共経営すなわちパブリックマネジメントの視点です。これは公的部門の諸活動の問題を、経営学や経済学の考え方から、柔軟な思考で事実を見つめることが大切であるという考え方です。

 区長は「所信表明」や昨年の「職員への訓示」のなかで、ご自分の区政運営の基本姿勢について、つぎのように述べられています。「基本目標は都市型コミュニティーの再生であり、そのために現場を重視し、区民との情報の共有化の中で、区政の透明性を高め、そして区民との協働による区政運営をおこなう」というものです。さらに職員に対しては自己決定と自己責任の気風を求めてゆくと述べています。このような区政運営の姿勢は、まさに今述べた公共経済学、セーフティーネット、パブリックマネジメントの考えに沿った、新しい観点で公的分野に取り組もうとする、区長の意欲を示すものと高く評価できます。私はこれらの区長の基本姿勢に大いに賛成であります

(第1番目の質問)これらの基本姿勢に加えて「失敗を恐れないチャレンジ精神の育成と敗者復活」について質問いたします。失敗は安易に許されるものではありませんが、果敢にチャレンジすること、何よりも意欲のある失敗者には復活の機会を与えること、そのようなことを念頭にぜひ組織作りを目指していただきたいものだと思います。区長はこの点いかがお考えでしょうか。
 (答弁1) 下村議員のご質問にお応えします。初めに、行政運営上の組織づくりについてのお尋ねです。
果敢な挑戦には当然大きなリスクが伴いますが、失敗を恐れて変革をためらうことなく、職員のチャレンジ精神
を生かしながら、新たな公共経営を目指してまいります。意欲ある職員のチャレンジ精神が萎縮することのないような、組織運営を心がけてまいります。

さらに以上の基本姿勢を踏まえ、以下具体的課題として「IT」「NPO」「PFI」について質問いたします。
(第2番目の質問)IT革命が進む中、情報の電子化を進めることに伴う問題点について、どのように認識しておられるのか、区長にお聞きいたします。
 (答弁2)次に、情報の電子化を進めることに伴う問題点についてのお尋ねです。
昨年度、区の情報セキュリティ対策について総合的、体系的かつ具体的に取りまとめた新宿区情報セキュリティポリシーを策定しました。信頼性の高い情報セキュリティ体制を築くためには、この情報セキュリティポリシーの適正な運用が不可欠であり、そのために、全職員による日常的な取組みを行っています。ITを利用しやすいものにする取組みが重要になり、区においては今年度、より利用しやすいホームページを目指して、ホームページのバリアフリー化を実施します。
 今後も、区民がIT革命のメリットを等しく受けられ、また、情報セキュリティレベルの高い電子区役所の実現を目指して、継続的に取り組んでまいります。

(第3番目の質問)情報セキュリティ対策をより確実にするために、外部の専門家を招いてのチェックというのは、いかがなものでしょうか。
 (答弁3)次に、情報セキュリティの外部監査についてのお尋ねです。
 最近の区民の情報セキュリティに対する意識の高まりを考慮しますと、更に専門性及び客観性の高い情報セキュリティ監査の在り方が求められていると考えています。このような状況を踏まえ、実施要網を始めとする関連規定の整備や監査項目の精査など必要な調査・検討を十分に行った上で、専門家による情報セキュリティの外部検査を、可能な限り早く実施していきたいと考えています。

(第4番目の質問)区として掲示板に加え、さらにメールマガジンの配信を将来考えてはいかがでしょうか。メールマガジンは速報性と正確性を兼ね備え、なにより双方向の情報交換が可能であります。
 (答弁4)次に、メールマガジンについてのお尋ねです。
メールマガジンは情報提供において多くの方に、速やかに直接情報を届けることが可能となりますが、さらに一人一人のニーズにあった情報発信、双方向性の確保を実現するには、管理運用や技術的な課題が残されています。
 今後は、こうした課題に対応した情報発信技術の進展も視野にいれながら、区民の皆さんのニーズを大切にできる情報発信や、区と利用者及び利用者相互の情報交換が可能なシステムを目指して検討してまいります。

(第5番目の質問)協働の担い手であるNPOについて伺います。区民のために新宿区もNPO団体の登録制度を作ってはいかがでしょうか。区民に関係するNPOの基本的な情報を伝える、申請を基本とした「新宿区登録NPO制度」を発足させてはいかがでしょうか。
 (答弁5)次に、NPOの登録制度についてお応えいたします。
 新宿区には300を超えるNPOが事務所を構えています。しかし、所在地や経理の内容などを含め、どのような活動を行っているのかなど、NPOの情報が区民の皆さんに十分行き届いていないのが現状です。
 そこで、ご指摘のような「新宿区登録NPO制度」を7月から発足させる予定です。登録にあたっては、代表者名や連絡先をはじめ、運営状況、活動内容、区民へのメッセージなどを登録内容として整理し、区広報やホームページに掲載するほか、区役所や特別出張所でも閲覧できるようにしてまいります。

(第6番目の質問)今後予想される区施設の建て替え・改修についてPFI方式(民間による社会資本・公共施設整備)を導入してみてはいかがでしょうか。すでに他の自治体ではいくつかの例もあると聞いております。設備の老朽化が問題となっているような大規模施設や庁舎などを事例として研究してみてはいかがでしょうか。
 (答弁6)次に民間による社会資本整備いわゆるPFIについてお答えします。
 ご指摘のように、区有施設の大規模改修や建替えには大きな財政負担が生じます。その点で、事業コストの削減と、より質の高い公共サービスの提供を目指すPFIは、施設の更新の際の一つの有力な今後とも民間のノウハウを生かして財政負担を軽減できるような手法を検討し、取り入れて行くことが必要であることは、ご指摘のとおりです。
 次に、PFIの適用が可能な事例の研究についてですが、法改正により事業者に対する行政財産の貸付けが可能となったことや指定管理者制度の創設など、PFIを導入、実施する条件整備が進んでいますので、その可能性について研究していきたいと思います。

次に、区政上の個別の問題について以下、一、障害者福祉、二、防災教育、三、都市再生と歌舞伎町の治安回復、四、区長・区議選挙、について質問いたします。
(第7番目の質問)これまでの障害者福祉政策を歴史的に考えて見ますと、2つの大きな流れがあります。ひとつは「施設から地域へ」であり、グループホームの活用が課題となっています。これらのグループホームの整備について取り組む区の姿勢をお伺い致します。
 (答弁7)次に、障害者福祉についての質問にお答えします。
まず、グループホームの整備についてです。議員ご指摘のとおり、現在、障害者福祉の分野においては、ノーマライゼーションを具体化するため、「施設から地域へ」という考え方が大きな流れとなっています。今後も、同じく社会福祉法人が区内設置を計画する重度重複心身障害者グループホーム「ひまわりホーム」、重度知的障害者グループホーム「どりいむハウス」等に対し、できる限りの支援を行い、グループホームのサービス基盤を拡充して行きたいと考えています。

(第8番目の質問)今ひとつの大きな流れは「措置制度から契約へ」であります。支援費制度は国の制度ではありますが、区として利用者からの意見をどのように把握していらっしゃるのか、区も執行者として支援費制度で改善できる点があるのではないでしょうか、お聞かせ下さい。
 (答弁8)次に、支援費制度の執行にあたってのご質問です。
区としては、サービス基盤の充実を図るとともに、制度運用について障害者団体等のご意見をお伺いし、また、勘案事項調査等において一人ひとりのニーズをきめ細かくお伺いするなどにより、利用者意見の把握に努め、より良い支援費制度の執行を行って行きたいと考えています。

(第9番目の質問)視力障害者を例にとっていくつか具体的に考えて見たいと思います。視力障害者にとって先ほどの支援費のことを考えて見ますと、ガイドヘルパー制度との関係があります。視覚障害者の生計を考えて見ますと、目の不自由な方々の生活を支える伝統的な鍼灸マッサージ業は多くの新規参入者に圧倒されているのが現状です。また、視力障害者にとって交通バリアフリーも大きな問題です。例えばJR高田馬場駅周辺には盲人施設が3つあり、それぞれの道には点字ブロックが設置されていますが、点字ブロック上に自転車を放置しているのが見受けられます。点字ブロック上に放置してある自転車は即時撤去となっているのでしょうか。
(答弁9)次に、視覚障害者ガイドヘルパーについてです。視覚障害者ガイドヘルプは、障害者の社会参加を支援するもので、支援費制度上、移動介護サービスと介護サービスの一つとして位置づけられています。国の基準に従い、所得に応じた単価限度額及び上限月額の範囲内で定めています。障害者間の公平性の観点から、支援費制度の原則どおりの運用を行っているものであり、ご理解いただきたいと思います。
 次に、視覚障害者の生計としてのマッサージ業の状況についてです。近年の晴眼者のマッサージ業への新規参入及びリフレッシュサロン的なものの増加によって、視覚障害者の方々が脅威を感じておられることについても承知しているところです。このような中で、視覚障害者の皆さんの自立をどのように促進していくかということにつきましては、今後とも、当時者の方々のお話を伺いながら、検討してまいりたいと思います。
 次に、点字ブロック上の放置自転車の問題についてお答えします。
 ご指摘のとおり放置禁止区域内にある点字図書館前の道路上にも自転車が放置されていることおありますが、整理指導を毎日行うとともに、毎週撤去活動を行っています。今後、さらに放置禁止区域外にある視力障害者実施周辺にも放置防止の看板を設置するなどして、放置自転車の防止に努めてまいります。

(第10番目の質問)震災時の協力協定を結んでいる団体は現在どのくらいあるのでしょうか。多様な団体にお声をかけていただきたいと考えます。たとえば青少年育成団体などに呼びかけてはいかがでしょうか。
(答弁10)次に、防災についてのお尋ねです。
 まず、震災時の協力協定を結んでいる団体数についてです。現在、相互協力協定を46の自治体と結ぶとともに、区の災害対策活動に協力していただくための協定を47団体と結んでいます。
 次に、多様な団体との協力協定の推進についてのお尋ねです。 区としては、災害対策活動を効果的に進めるには、多くの団体との協働が欠かせないとの立場から、現在も複数の団体と協力協定を推進していきます。
 また、青少年育成団体との協力協定については、すでに日本ボーイスカウト東京連盟新宿地区委員会との間で、避難所運営等でどのような協力をしていただけるか、話し合いをしていますので、できるだけ早く協力協定を締結したいと考えています。

(第11番目の質問)中学生の防災教育の一環として、区が地域に配備している小型消防ポンプの操作講習を取り入れはいかがでしょうか。 実際に区立大久保中学校では、新宿消防団第六分団の協力のもとにポンプ操作講習や初期消火訓練を実施しております。さらに数校では卒業時に応急救護訓練も実施されていると聞いています。
現在、新宿消防団を初め区内の消防団は常に定員不足と新入団員勧誘に頭を悩ませています。また団員の士気を高めるために、都営住宅を使った模擬消火訓練など実践に即した訓練を実施しております。
 (答弁11)教育委員会に対するお尋ねにお答えします。
 中学校教育に消防活動を取り入れては、というご提案でございますが、各中学校では、既に避難訓練・防災訓練、安全指導の時間を教育課程に位置づけ、計画的に防災に関する教育を実施しているところです。さらに、地域の防災や災害時のボランティア活動の大切さについて中学生が理解を深めることは、教育委員会としても、重要であると考えております。
 今後は、小型ポンプの操作講習等も視野に入れ、消防団や地域と連携を密にした防災訓練を前中学校で取り組み、広げていけるように検討してまいります。

(第12番目の質問)
次に「まちづくり」の観点から都市再生と歌舞伎町の治安回復について質問いたします。自由民主党では昨年の衆議院選挙においてマニフェストの中で日本の治安の回復を重点課題として取り上げました。そこで「歌舞伎町刷新プラン」が発表され、今後三年間推進してゆくこととなりました。まちづくりの観点から、強力な都市再生の施策の実行があって初めて、治安の真の回復が図られるものと思います。
歌舞伎町刷新プランは、まだまだ地元との調整が必要な面が多々あるとは思いますが、ぜひ新宿区としても千載一隅の機会と捕らえ、全力で地元の商店会、住民、企業との連携を図っていただきたいと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。
最近、地元の商店会が歌舞伎町の映画館街の広場をシネシティー広場と命名して、「経済構造改革特区」を活用して、町の再生の起爆剤にしようと計画しています。これは地域振興の点で大いに参考になるのではないかと思います。例えば、JR新宿駅周辺やJR高田馬場駅周辺でも広場やロータリーがあり、それぞれ法的には道路でありますが、さまざまな規制も多く、これを利用したイベントや民間利用が、ともすれば制約を受けてきた面があると思います。特区を利用しこれらの規制を撤廃して、地域の活性化に役立てては、いかがでしょうか。
(答弁12)次に「まちづくり」の観点からの都市再生と歌舞伎町の治安回復についてのお尋ねです。
 都市再生と治安回復の取り組みは、ご指摘のとおり、歌舞伎町のまちづくりの両輪であると考えます。
 4月末には、全庁的な対策組織である歌舞伎町対策推進会議を設置し、5月末には、関係機関・地元団体と一体となって、歌舞伎町クリーン作戦推進協議会を立ち上げ、歌舞伎町の環境浄化を図るべく、現在、クリーン作戦の準備を進めているところです。
 今回の「歌舞伎町刷新プラン」のねらいとする「老若男女を問わずそれぞれが安心して楽しめる多文化共生の街を創りだす」ことは、区の進めてきている歌舞伎町のまちづくりと考え方が重なるものです。
 次に、構造改革特区により、地域に広場の活用を任せるとのお尋ねです。
 歌舞伎町のシネシティ広場については、通年的に文化・観光イベントができる「広場」としての活用方針を定め、映画「トロイ」で使われた木馬の展示の共催を行うなど、歌舞伎町からの文化の新たな風を吹かせるべく、地域の皆様の取り組みを積極的に支援しているところです。 
 道路を広場として活用するための規制緩和を目的とした構造改革特区については、個々の申請によることなく、全国を対象として展開していくことが、既に、認められています。 規制緩和に必要な手続きを円滑化するための措置については、警察庁から通知が出されていますので、シネシティ広場の活用が地域の活性化の先駆けとなるように、区としても、警察に対して、積極的に働きかけを行っていきます。

(第13番目の質問)区政にとって投票率のアップは民主主義の根幹であり、重要な施策のひとつであります。近年の傾向は常に低迷しており、区長、区議会議員のどちらの選挙とも大きな課題であります。そこで区長選挙・区議会議員選挙について「同時選挙を行う」あらゆる可能性を考えるべきではないでしょうか。法律的な障害を越える研究をしていただきたいと思います。例えば特区制度などを利用してはいかがなのでしょうか。選挙管理委員会のお考えをお聞かせ下さい。
 (答弁13)選挙管理委員会に対しますご質問にお答えいたします。区長選挙と区議会選挙を再び同時選挙として実施できるように努めるべきではないかとのお尋ねでございます。
 確かに同時選挙は、選挙に対する関心の高揚・投票日の周知徹底・選挙人の負担軽減等により、ご指摘の投票率の向上や選挙執行経費の削減に効果があり、統一地方選挙を行う目的の一つでもあります。
 しかしながら、現行法上、同時選挙を行なえる議員と長との任期満了日の期間は、統一地方選特例法では3月1日から6月10日の間、公職選挙法の特例規定では90日以内であり、5ヶ月余となる当区の場合は対象とはなりません。一方、統一地方選挙の統一率が30%台まで落込み、定投票率の要因ともなっていることを踏まえて、議員及び長の任期延長等の調整を含む地方選挙の再統一のための法律案が、これまでも国政における課題として論議されています。従いまして、国の立法政策として十分な検討を経て対応されるべき課題であり、選挙管理委員会が構造改革特区として提案することは現在考えておりません。                以上