平成十七年第四回区議会定例会 一般質問
自民党新宿区議団の下村はるおです。駅周辺や繁華街における自動二輪の駐車対策に
ついて一般質問いたします。
道路上の車両全般について、歩道も含めこれまでも新宿区は重点施策の一つとして、
放置自転車や自家用車の違法駐車に取り組み、どちらも台数の減少など一定の成果を得て
きたところであります。
そのような中、むしろ目立っているのが自動二輪による違法駐車です。特に繁華街や
駅周辺ではこの傾向が顕著になっています。
ここでの自動二輪の定義ですが自動二輪とは「50cc以上の排気量を持つ二輪車」のこと
ですが、いわゆる50cc以下の原付(原動機付自転車)も含めて、以下議論したいと思います。
東京都道路整備保全公社による全国初めての本格的な調査、「自動二輪車の駐車空間
に関する調査」が行われ、17年3月にその内容が発表されました。学識経験者や行政、業界
によって構成された検討委員会による調査です。
そこでの調査は以下の項目でした。
@ 放置実態、利用実態の把握、A 利用者の意識調査、
B 駐車場整備の現状、C自治体の取り組み、などです。
この調査によりますと、都内22地区において自動二輪の駐車台数は平日と休日を合わせ
延べ13、238台となっています。
各地区におけるピーク時駐車台数は、平日で新宿駅周辺で467台、渋谷で386台、池袋で
204台、六本木で160台、上野で148台となっています。
駐車場所としては歩道上が57%、車道が約35%、敷地内その他はわずか8%です。
また駐車時間は2―7時間と長時間駐車が多いことがわかります。問題としては「歩行者の通行
の邪魔」、「近隣住民からの苦情・問い合わせ」がともに約35%と、「自動車の通行」など他の
項目を引き離しています。
そこで、私も十一月の平日の午後3時ごろから夕方にかけて、新宿駅周辺や高田馬場駅周辺
をフィールド調査してみました。
まず新宿駅周辺で西口地区を見てみますと、ヨドバシカメラのブロックで50台、新宿区の
信託ビル、ファーストウェストビル横では両側で55台、通りを隔てて旧朝日生命本社の前では
17台と少なかったものの、同じブロックのエルタワー側に21台、となりのブロックの新宿センター
ビル前で23台でした。小田急ハルクのブロックでは、50台近くが駐車していました。
新宿駅東口地区では、ある特定の地域だけでも50台近い場所があり、時間の関係で一つ
ひとつ述べませんが、状況は西口と変わりません。
高田馬場駅周辺では駅周囲よりも、若干駅より離れた場所に自動二輪が駐車されていました。
調査範囲をどの大きさにするかにもよりますが、駅の西側でおよそ60台程度、東側では90台ほど
見受けられました。高田馬場は新宿駅に比べ、10台未満の場所が点在し相対的に広い範囲に
散らばっているようにも見えますが、しかし道路幅が狭い分かえって歩行者などの通行の邪魔に
なっており、その影響は台数の割りに大きいとも言えます。
また利用者がどこから乗ってきているのか、目安としてナンバープレートを調べてみました。
例えば新宿駅西口地区のファーストウェストビル横でナンバープレートを調べてみると、原付
では杉並区6台、渋谷区4台、足立区4台、新宿区4台、世田谷区、台頭区、豊島区、目黒区、
板橋区、中野区、中央区、北区が各1台の合計26台でした。新宿区の割合は15%です。
50cc以上では練馬12台、品川7台、多摩5台、横浜2台、川崎2台、大宮、八王子、群馬、
京都、沼津、広島、斑鳩、各1台など合計35台でした。新宿区は練馬ナンバーに含まれますので、
一応比率を出すと34%ですが、先ほどの原付とおなじような比率ではないか、という印象を持ち
ました。
以上のように、ナンバーは実にバラエティーに富んでおり、当然ながら自動二輪では中距離、
遠距離が多いことが分かります。
この調査は系統的に行ったものではありませんし、時間断面的な一回だけの、私的な調査で
しかありません。しかしそれでも先の公社の調査と似たような結果、傾向が読み取れることは
たしかです。
自動二輪は最終目的地まで乗るという特性がしばしば指摘されており、繁華街や駅周辺に
仕事や遊びや勉強のために乗るというパターンが考えられます。
バブル崩壊後の交通手段として維持費や手軽さの観点から、若い人たちを中心に限定的に
このような需要が伸びてきていると考えられます。
最近流行のスクータータイプの大きな自動二輪の場合、一台であっても自転車5台分くらいの
邪魔になります。自転車は邪魔になっても移動が容易ですが、自動二輪の場合、大人であっても
人の手ではまったく移動が出来ないのが現実です。
そこで先ほどの調査を実施した東京都の公社のホームページを閲覧するとS-Parkという自動
二輪の駐車場一覧があります。
たとえば都心の繁華街を抱える地域でみると、新宿区では2ヶ所8台プラス若干台、豊島区では
3ヶ所で7台プラス若干台、渋谷区では5ヶ所52台、港区では5ヶ所160台、中央区では1ヶ所23台、
台東区で1箇所若干台となっています
このような中、民間の駐車場整備の可能性はあるのでしょうか。残念ながら民間では難しい、
採算が取れないというのが近隣の駐車場事業者の話です。
車1台分のスペースを分割すれば自動二輪3台分のスペースを確保できるようですが、需要が
どれほどあるのか、稼働率はどうか、など採算面で検討課題があり、自動二輪のほうが収益性が
あるとは言えないようです。従って現状では新設を民間に任せることは難しい状況です。
《質問1》
そこで第一の質問をいたします。自動二輪の歩道上の駐車について調査を進めるべきと考え
ますが、いかがでしょうか。
内容としては、駐車が比較的多い特定の主要駅や繁華街を選んで 駐車台数、自動二輪利用者
の利用目的、どこから来ているのか、駐車時間、既存の設備の利用状況などを、区で行ってみる
必要があると考えますが、いかがでしょうか。
《質問2》
次の質問に移ります
歩道上の自動二輪、特に自転車整理区画に駐車している自動二輪については、従来から「警告
活動=シールを貼り付けること」が行われてきました。
自転車整理区画についてはその利用目的にそぐわないという意味で強く警告することが必要では
ないでしょうか。状況によっては新たな看板による注意喚起を行う必要もあろうかと思います。
いかがでしょうか。
《質問3》
次に第三の質問に移ります。これは新宿区の所管ではありませんが、来年度から道路交通法の
改正に併せ、駐車違反の民間委託と取締りの強化が計画されております。
ぜひ自動二輪の取締りの強化を要望していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
すぐに実行に移すには、違反車両の移動手段や保管場所の整備など新たな問題に取り組む必要
もありますので、実行できる部分からぜひお願いしたいと思います。
《質問4》
第四の質問に移ります。
自家用車の駐車違反と同様、取締りの強化にあわせ、恒久的駐車場の整備が課題となってくると
思います。
たとえば専用の地下駐車場の整備などは膨大な費用がかかりますし、自転車や自家用車ほど
普及していない現段階ではそのような費用を誰が負担するのか、と言った問題もあります。
さらに利用者は新宿区民ばかりでないのが実態です。従って、より広域的な行政課題ともいえます。
しかし新宿駅も高田馬場駅も新宿区がリーダーシップを取ってこの問題に当たらなければ、解決は
望めないことはいうまでもありません。そこで恒久的駐車場の設置について現段階での新宿区の
お考えをお聞かせください。
《質問5》
第五の質問ですが、より現実的な対応策として現在ある公共駐車場の中に一部、自動二輪専用
パーキングスペースをとれないものでしょうか。入り口部分や駐車スペースの改修が必要な場合も
あろうかと思いますが、ぜひ新宿区から関係組織に打診をしていただきたいと考えます。
《質問6》
最後の質問になりますが、都の管理する都道に主に設置されている車道上のパーキングエリアに
自動二輪専用のエリアを設けてはどうでしょうか。柵等で一般の自家用車が止められないようにし、
お知らせ看板を出してはいかがでしょうか。
以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございます。
《答弁1》
下村議員の質問にお答えします。最初に歩道上に駐車している自動二輪の調査についてです。
新宿区では毎年5月と10月に区内の各駅周辺の放置自転車台数調査を実施しています。
これに併せて、自動二輪の調査も行っており、今年10月の調査では466台が放置されていました。
なお、歌舞伎町周辺においては、約250台の自動二輪が放置されていました。
区としては、ご提案の利用者の利用目的や駐車時間などを把握することは、今後の対策を講じる
ために有意義だと考えます。
このため、18年度に設置予定の新宿区自転車等駐車対策協議会で検討するとともに、利用状況
調査も実施します。
《答弁2》
次に、自転車整理区画に駐車している自動二輪についてです。区の規則では、自転車整理区画に
自動二輪を駐車することができません。このため、自動二輪が整理区画に駐車している場合には、
職員若しくは整理指導員が口頭や警告札などで指導しています。今後は、ご指摘のとおり看板による
注意喚起を検討していきます。
《答弁3》
次に、駐車違反の取締り強化についてです。警視庁では、来年6月から自動二輪を含めた駐車違反
の取締りを民間委託することになっています。これに併せて、区としても自動二輪の駐車違反取締まり
強化を要望していきます。
《答弁4−5》
次に、自動二輪用の恒久的駐車場の設置についてです。現在、新たに公共駐車場を整備することは、
用地の確保の点などから難しい状況です。そのため、ご提案のように現在ある公共駐車場の中に自動
二輪専用のパーキングスペースをとることが、放置を防止するために有効と考えますので、駐車場管理
者に設置を要望いたします。
《答弁6》
また、パーキングエリアに自動二輪専用のエリアを設けることも有効と考えますので、所管の公安委員会
に協議をしていきます。その上で、区としては今後、既存の自転車駐輪場に自動二輪の駐車を認めること
についても、新宿区自転車等駐車対策協議会で検討していきます。
以上