平成十九年第三回定例会 一般質問 平成19年9月21日
新宿区民の安全・安心の推進に関する条例」について
自民党区議団の下村はるおです。「新宿区民の安全・安心の推進に関する条例」に
ついて一般質問いたします。どうぞ誠意あるご答弁をお願い致します。
平成十八年の区民意識調査によると「区政への要望」の第一位はこの二年間高齢
者福祉の充実ですが、第二位は防犯・地域安全対策で、十五、十六年は第一位でし
た。
私が平成十五年四月に区議会に初当選してはじめて第二回定例会で一般質問させ
ていただいたのが、この安全安心条例についてでした。
施行後4年が経過したこの条例について、改めてここで私なりに整理し、更なる
質問・提案を行いたいと思います。
安全安心条例は震災対策も含め区民の安全・安心に関わることを対象としており
ますが、今回は防犯対策に絞って質問をしたいと思います。
先ずはこの条例に基づく活動ですが、参加数やその内容を見てみますと、現在は
四十を超える組織が参加。地域的にも全区的な広がりを見せています。
基本は地域の団体・組織が自主的に防犯活動を行っているわけですが、条例にあ
る通り区の役割、すなわちそのコーディネーターとサポート役はうまく機能してい
ると評価できると思います。
一方、地域の防犯活動、すなわち町会、商店会、PTAの防犯活動や防犯協会な
どの警察関連団体の活動、さらには大久保百人町環境浄化パトロールなど、安全安
心条例の制定前から自主的組織による活動もあり、そのような条例活動の土壌がす
でにあったと言えます。
東京都は新宿区に一ヶ月遅れて、平成十五年の夏に安全安心条例を制定しました。
その内容は防犯に限定されていますが、新宿区の条例とほぼ同じで、人的には広島
県警本部長だった竹花豊氏が担当副知事として任命され、青少年・治安対策本部が
設置されました。竹花氏退任後も治安対策本部は継続し、引き続き都政の重要課題
と位置づけられています。
同本部の主導により平成十七年には落書き消去活動が、戸山小学校で行われまし
た。
全国的にも、総務省が主導して青色パトカー=民間の防犯活動のためのパトカー
の導入をおこない、地域の防犯意識を高めました。通称「青パト」は新宿区内にも
商店街や地域組織に二台が配備され、八月五日には都内の青パトを対象に新宿通り
で大規模なパレードが行われました。
さて新宿区の犯罪の発生状況はどうでしょうか。東京都の傾向と同じく、新宿区
管内4警察署の犯罪発生率は、「警視庁の統計」によると戦後最高を記録した平成
十四年の一五、七七七件に比べ、昨年はマイナス四、三九一件で二七.八%の減少
となるなど、この数年いずれの警察署も下がってきています。
したがって犯罪の発生については、条例の効果が最も大きかったがどうかは別と
しても、成果が大いに上がったことは確かです。
新宿区の防犯の取り組みとしては、この間、条例がベースとなり、以下のような
事業が行われて来ました。
第一に地域に「防犯カメラの設置」がなされました。現在一〇地域で活用されて
おり、本年も複数団体が補助金も含め、申請の準備をしているそうです。
第二にシールの配布、チラシなどの啓発活動、各種団体、例えば新聞配達、郵便
配達、トラック協会などから見守り活動の連携やシール張り出しの協力などを頂い
ております。
第三に、地域ごとに防犯マップの作成を住民が行っています。最近、さらにマッ
プの見直し作業も行われています。
第四に平成十七年から各特別出張所単位で子どもに対する犯罪を防ぐために不審
者情報を携帯電話などでメール配信しています。
第五にこども110番などPTAや地域が一体となってこどもの安全活動を強化
しています。
第六に、振り込め詐欺対策も消費生活センターを中心に積極的に推進しています。
さらに警察関係諸団体の取り組みとしては、先ほどの防犯協会が犯罪発生地点に
注意を呼びかける捨て看板を重点地区や公園などに大量に設置しました。
新宿駅周辺地区では元区議の下村得治会長の繁華街犯罪組織排除協議会も4回目
の総会を七月に終えました。一、三〇〇人規模の「みかじめ料等不払宣言大会」が
昨年一二月に行われました。
警察庁による今年の警察白書の副題は「暴力団の資金獲得活動との対決」という
ものものしいものでしたが、新宿区は繁華街を抱え、これからも歩調をあわせてこ
れらの対策を行っていくことが大切です。先の犯罪組織排除協議会資料によれば暴
力団事務所は現在一六〇ヶ所もあるとの報告がされています。
区民の清掃活動に加え、ボランティアによる清掃活動も環境浄化、防犯活動に大
いに役立っています。駅周辺で従来の地域主体の清掃活動に加え、区外組織である
日本を美しくする会やグリーンバードなど外部からの参加を得て、行われている定
期清掃があります。
同じく区外の組織で、まだ本格的な活動は行われていませんが、日本ガーディア
ンエンジェルスという街の防犯活動を目的としたボランティア組織があります。
彼らは地域と異なる視点を持っており、連携を深め、防犯のノウハウを共有するこ
とが重要であると考えます。
国土交通省では本年3月「防犯性能を考慮した商業地の公共施設整備・管理手法
の検討」という報告書を出し、防犯から見たまちづくり、特に公共空間整備を提言
しています。残念ながら詳しい紹介は省きますが、大変興味深い内容です。
《質問1》
そこで区長にお伺いいたします。質問の第一は本条例の四年間の評価と今後の施
策の方向性についてです。
《質問2》
質問の第二は防犯活動での協働の推進、官と民とのコラボレーションについてで
す。防犯マップについては、住民が自分の力で犯罪の発生を予測する能力を高める
ために有効であると言われており、各出張所単位で取り組まれているところです。
一方、事件情報については警察も捜査上の機密を守る観点から、積極的に住民に
公開してこなかった面がありましたが、犯罪マップや個別犯罪情報を各警察署ホー
ムページなどで公表しはじめています。
区では、すでに不審者情報のメール配信などは行われているところですが、不審
者情報だけでなく、事件情報等、より幅広く情報を迅速・的確に提供することは、
大いに防犯活動にも役立つと思われますので、検討してみてはいかがでしょうか。
《質問3》
質問の第三は官と官の協力です。官と官の間も情報共有が大切であると考えます。
その基本となるのが人的交流です。既に行われている人的交流は様々な成果を生ん
でいると思われます。その具体的な成果をいくつかお伺いし、更なる連携の可能性
があればお伺いしたいと思います。
《質問4》
質問の第四は防犯活動での協働の推進、(仮称)地域別安全安心会議の開催につ
いてです。特に防犯に関心の高い地域では区や警察を交え(仮称)地域別安全安心
会議を開催して単なる情報提供や啓発に留まらず、意見交換を行う会議を開催して
はどうでしょうか。すでに区全体の会議は行っていると聞いております。
《質問5》
まちづくりの観点から最後に質問いたします。新宿駅周辺で、いわゆる公営競技
の場外券売り場の出店のうわさが絶えません。昨年も新宿駅前商店街振興組合から
請願が区議会へ提出されました。新宿駅周辺のまちづくりにおける場外券売り場に
ついて新宿区の基本的な考え方を明らかにするとともに、地元町会、商店会と協議
を行うことが必要ではないかと考えますが、新宿区のお考えをお聞かせください。
以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございます。